いい気分 前回スルーしちゃったのですが、「手放し」とか「手放す」ってなんですか。
にしき そうだね。日常会話では「手放し」「手放す」なんて言葉、あまり使わないよね。
でも、スピリチュアルの世界ではよく出てくるよ。
いい気分 普通の言葉だと「高級な○○の時計を手放して、お金を作った」なんて
使い方をしますね。
にしき そうだね。この例でもなんとなくわかるように、「何かを手放すと、別の
ものが入ってくる」ことになっているんだ。
いい気分 じゃあ、スピリチュアルの世界で「手放す」ってどんなことを手放す
ことなのですか。
にしき それはね、「いらないものを捨て去ること」だよ。
いい気分 捨てるっていっても、実際モノじゃないわけだから、ピンとこないんだよな~
にしき そうだね(笑)。もうちょっと言い換えると「考えが変わる」と言ってもいいかな。
いい気分 そう言ってくれるとわかりやすいですね。考えが変わることは日常で
もよくあります。でもそれと「手放し」が同じなんですか。もっと深いことのように
感じますが。
にしき 「手放し」はある思考を完全に捨て去ることだよ。考えが変わると言ったって、
「今日のランチはオムライスにしようか、いややはりハンバーグにしよう」という
のとは違うね。
いい気分 それはもちろんわかりますよ。
にしき 例えば、「自分には価値がない」と思っている人が、「自分には価値が
ある!」と心底思えたら、手放したことになるよね。
いい気分 それって、エイブラハムが言う「思考のシフト」と同じようなことですか。
にしき やり方は違うけれど、同じところを目指しているよ。エイブラハムの場合は、
今持っている思考を少しずつ変えて、ある程度の日数をかけて思考と波動を高い場所へ
持って行こうとするんだ。
いい気分 知っています。「自分には価値がない」と思っているなら、その思考を
少し緩めて「価値がないことにも価値はあるかも」ぐらいに考えることですよね。
にしき そのとおりだよ。そんなふうにほんの少し思考を変えて、高い波動へ至ろうと
するのがエイブラハム流だ。いい気分さんはそれ、できてる?
いい気分 ああ・・・、1回ぐらい思考を変えるのはできるのですが、翌日思考を
変えようと思ってもなかなか別の思考が出てこないことがありますね。そして、
思考をシフトしなくなっちゃって、気づくと元の「自分には価値がない」という
信念に戻っています。
にしき そうなんだね。確かに、高い波動を経験したことがなければ、それに
マッチした思考は浮かばないので、人によっては難しいかもしれない。指導者が
いれば違うとは思うけれど。
だからお勧めしたいのは、そういう思考や信念が生まれた原因を見つけて
完全に取り去る「手放し」なんだ。これに成功すると、「あれ?」って驚くぐらい
否定的な考えがなくなるので、もうそこには戻れなくなるんだ。
すると、過去あった否定的な思考はもう浮かばないので(それが手放しだよね)、
自然と別のより肯定的な思考が生まれてくるし、「自分はこれでいいんだ」と
思えてくる。手放すと自然と波動が上がる感じだね。
いい気分 すごいですね。ちなみに、思考や信念の原因ってどんなことが多いですか。
にしき 多くの人の場合、両親との関係にその原因があると思っていいと思う。
信念が形成されるのは6-7歳ぐらいまでで、それまでに濃くかかわるのは両親だから
なんだ。あとは学校の先生、親戚、友達なんかも関係してくる。6-7歳までの子ども
のころ、心はスポンジみたいな状態で、周りの言葉を吟味することなく無批判に
吸収してしまうんだ。それが潜在意識に信念となって残っている。そしてそれが
今でもいい気分さんをはじめ、多くの人を動かしているんだ。
いい気分 僕たちはよく1日に6万件の思考を持つと言われるけど、その思考は
考えようとしなくても勝手に起こっているみたいに感じます。もちろん、いろいろ
論理的に考えることもありますが、瞑想してみると雑念がいろいろあるのに気づきます。
「お腹が減った」「あいつのこと許せない」「納期に間に合うかな」「子ども
時代は○○だった」なんて、もういろいろなことが浮かんできます。
にしき 誰でもそうだよ。思考はあぶくのようにわき上がってくる。それは話題から
話題へとどんどん移っていく。一瞬そこにはなんの脈絡もないようだけど、思考は
信念から生まれてくるわけだから、やはりその背後には信念がある。でもその信念は
自分で「この信念がいい!」と選び取ったものではなく、ただ両親や先生、親戚の人など
が持っていたという理由で、自分のなかにある。思考は信念から生まれるから、
本当は「自分」とよべるようなものは、思考のなかにはないんじゃないかな。
いい気分 ちょっと難しくなってきた・・・でも言っていることはなんとなく
わかります。今、自分が考えていると思っていることも、願望だと思っているものも
実は両親のものだったり、先生のものだったりする、ってことですか。
にしき そうだね。例えば、女性で「結婚するのが願望です」と言っている人は、
もしかすると、親がそう望んでいるから、結婚したいと言っているだけかも
しれない。親を安心させたいとか、そういう理由で。親の願望なら、それは自分の
願望とはいえないよね。
また、「お金が欲しい」と思っている人も、「家族がそう言うから」とか
「男が稼ぐのは当たり前だから」という理由なら、自分の願望というよりは家族
や世間の願望を持っていることになる。これも本当の願望がどうか怪しいよね。
本当の願望ではなく、他人の願望だとしたら、どうなるだろう。
正直言ってあまり見たくないし、それに従いたくないし、叶えたくないだろう。
だから、実際願望の実現に向かって動こうとしないし、腰が引けちゃう。
それなら願望は実現しないのは当然。だって自分のものじゃないからね。
いい気分 とすると、今思っている「願望」が本当の願望ではなく、自分の思考も
自分のものではないとすると、自分ってなんだか、本当にわからなくなります。
にしき いい傾向だね(笑)。そうなんだ、今、自分が自分だと思っているものは、
自分じゃないと思ったほうがいいね。それはただ習慣で「自分」だと思っていただけ。
「本当の自分」や「本当の願望」は違うところにあると思って間違いないね。
いい気分 なんだかそれを探すのにはまりそう。
にしき それもそうだね。人によっては時間がかかるかもしれない。
そのために必要なプロセスが、「手放し」だよ。
手放すことで、本当の自分や本当の願望が見えやすくなるんだ。
いい気分 じゃあどんどん手放さないと、ですね。
にしき そうなんだ。手放せば、真実が見えてくる。そう思っていいね。
そして、手放すことと癒すことはイコールだよ。癒されていなくて、つらい、
きついというのは、自分のものではない何かを背負っているからなんだ。
そういういらないものを、「よいしょ」と下ろして手放せば、すごく楽になるし、
本来の自分になる。「癒し」は心が和むことというよりは、手放しなんだと
思うといいね。
いい気分 へえ~、そうんですか。だんだんわかってきました。
手放す。すると、真実が見えてくる。
そのとき見えてくる本当の自分とか、本当の願望ってどんなものなんですか。
にしき それはね、こんなことなんだよ・・・
(続く)
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